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エットレ・バスティアニーニ(Ettore BASTIANINI)
1922・9・24 シエナ生
1967・1・25 シルミオーネ没
1950年代、60年代にイタリアと世界中のオペラ劇場で活躍したが癌の為、僅か44歳の若さで世を去った。
シエナで音楽教育を受け、1945年ラヴェンナの『ボエーム』で本格的にオペラデビューをした。
バス歌手としてキャリアを積んでいたが、声質がバリトンと判明後、1952年バリトン歌手として再デビューを果たした。同年12月フィレンツェの『スペードの女王』で成功を収め、瞬く間にイタリアと世界中の舞台に立った。
ミラノ・スカラ座、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場、ウイーン国立歌劇場、ザルツブルク音楽祭や世界中の主要な劇場で活躍し、同時代のマリア・カラス、マリオ・デル・モナコ、フランコ・コレッリ等と共にオペラ黄金時代を築いた。
しかし病の為1965年12月11日、メトロポリタン歌劇場で『ドン・カルロ』が最後の舞台となった。
日本には1963年10月、NHKが招聘した第4次イタリア歌劇団で来日し、『トロヴァトーレ』では深い美声と哀愁ある音色と気品ある舞台姿でファンを魅了した。1965年6月、リサイタルで来日しスタジオ録音も残した。
レコード・CDに多くの録音が残され、今でもバスティアニーニを忘れられないオペラファンは多い。